#INTERVIEW:『SENSE』編集長 守谷 聡氏が語る、世界に誇る日本のブランド、本気の服作り、今後の展望について

2016年4月12日
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#INTERVIEW:『SENSE』編集長 守谷 聡氏が語る、世界に誇る日本のブランド、本気の服作り、今後の展望について
  1. 注目のブランドについて
  2. 世界に誇る日本のブランドについて
  3. 今後の展望について

昨年、創刊15周年を迎えた日本を代表するメンズファッション誌『SENSE』の編集長、守谷 聡 (モリヤ サトシ) 氏に独占インタビューを敢行。

 

Q:現在、守谷さんが個人的に注目されているブランドを教えて頂けますか。

A:テンダーロイン (Tenderloin) とサンローラン (Saint Laurent)。あとはソロイスト (TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)。

テンダーロインの西君は兄貴分で、人生の全て教わった人だからね。あの人がいなかったらSENSE辞めてたし。親友であり兄貴であり親父であり、テンダーロインの西浦 徹って人がいて、SENSEがある。

サンローランは、エディ(・スリマン) みたいな天才はいないし。ある意味、異常じゃないかな。宮下君 (ソロイスト) と似てると思います。

Q:完全な天才肌といった感じでしょうか?

A:そうだね、命削って服作ってるし。

Q:ハイダー アッカーマン (Haider Ackermann) などは如何ですか?

A:ハイダー、好きですよ。ハイダーぐらいじゃないですかね、次に気になるのは。数年ぐらい前から買い始めてます。あと最近買ってるのは、ドリス ヴァン ノッテン (Dries Van Noten)。高校生の時以来になるので、すごい久しぶりになりますね。ハイダーとかがサンローランの後釜だったら良かったのにね(笑)。才能が凄いある。僕は流行物の服は着ないし、基本的に生き方のかっこいい人の服しか着ないです。

 

Q:ヴァージル・アブローやジェリー・ロレンゾぐらいの年代は、東京のストリートファッションから影響を受けた最初の世代かと思います。日本のブランド/デザイナーが世界に与えたインパクトについて、どのようにお考えでしょうか。

A:僕がSmartにいた頃は、ストリート全盛だったけれど、元々は(藤原)ヒロシさんのマンションからスタートさせて頂いたんです。ご本人はそこまで大それたことを考えてやってたわけじゃないと思いますよ。手刷りのプリントもやってたし。

テンダーロインとか中村君 (visvim) とか宮下君とか熊谷さん (KAZUYUKI KUMAGAI / ATTACHMENT) などは特に世界に与えた影響は大きいんじゃないかな。

テンダーロインの西君とかは基本インタビューに答えないけど、あの方はやばい。アメカジを超えるアメカジを作ってて、アメリカ人が崇拝してるしね。アメリカ人を (日本に) 来させてるからね。国内の卸しも減らしてるけど。

宮下君はパタンナー泣かせ。Tシャツ1枚取っても、こんなに拘ってるんだと思うと、本当に凄い人だと思う。自分が服作ってたからわかるけど、宮下君みたいな服の作り方はできないからね。

中村君はSENSE創刊時に挨拶に来てくれたり、昔から仲がいいですね。彼はもはやハリウッドセレブだけど(笑)、それでも変わらず本気でやってるし、素材もしっかり研究している。

本気で服を作ってないブランドもまあまあ多いんで。デザイナーでもクリエティブ・ディレクターでも、本気度は服を見ればわかるからね。僕の場合は自分でやってたから、ものを見れば他の編集者よりは少しわかるので。あとは西君とか中村君は間近で服作り見てるし、ちょっと世界とレベルが違うかなと。

熊谷さんはレディース出身なんで、パターンが奇麗だよね。パターンを見ると、大体どういうところでやってきたかってわかる。あの人はもっと評価されるべきかと。うちでは今後、無派閥で才能のある人だけを取り上げようと思う。タイアップは受け付けるけどね(笑)。小さいブランドでもいいブランドたくさんあるからね。ユリウス (JULIUS) の堀川君もすごいし。今でこそ減ったけど、リック・オウエンスのパクリとか言われてきたけど、全然パクりじゃないからね! 何でも揶揄したがるのは日本人だけじゃないかな。堀川君もそうだけど、僕の周りは凄い人が多いですよ。みんな本気だし。

 

Q:2010年代以降、ソーシャル・メディアは、ファッション業界に必要不可欠なツールとなりましたが、誰でも簡単に情報を発信できる時代、改めてメンズ誌/ファッション誌の果たす役割をどのようにお考えですか。

A:正直、雑誌としてのファッション誌はもう終わってると思う。どんどん部数は少なくなるし、ある一定までは保つと思うけど、PDF化したものを欲しいと思う人もいないだろうし。そのために、うちは本当に重要な顧客をどう扱うか、拡げていくか、Eコマースもやるし、周辺事業とか海外事業も視野に入れています。その辺りが他とやり方が違う部分だし、これからの鍵かなと思います。

 

Q:近年のメンズウェアは、ウィメンズよりも成長市場と言われていますが、今後のメンズ市場に期待されることを教えて頂けますか。

A:飛ばしたデザイナーが少ないので、若いんだったら若いなりにもっと無謀なデザイナーが出てほしいなと思いますよ。日本で言うと少なからずそんなにいない気がします。まあ海外でいうと、アミリ (Amiri) は良いとは思いますよ。

 

Q:SENSEでこれまでに取り組まれた企画、特集、イベント等で、特に思い出深いものを教えて頂けますか。

A:最初のザ・ブラックセンスマーケットと、代々木第一体育館でのイベント。TGCみたいにメンズで長く続けられるのをやってみたいなと思ったのですが。少し事情があって、現在は止めてますけど、また再開する可能性もあります。

 

Q:もし別の職業を選んでいたとしたら、今頃何をされていたでしょうか。

A:人材育成コンサルタント。顧問(親父)がやっていて、それをやりたくて独立したようなものだから。

 

Q:今後のご予定を教えて頂けますか。

A:6月にワールドワイドシッピングのEコマースが英語版・中国語版含めて始まります。基本的に黒に特化していて、そのほとんどが別注。中でも世界初別注になるワールドワイドなブランドがいくつかあります。いつものザ・ブラックセンスマーケットのレベルではないので、完全に別会社として動いています。

 

守谷 聡 (モリヤ サトシ) :
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