デムナ・グバサリアが『ヴェトモン』と『バレンシアガ』について初めて語る

カナダのファッション・サイト『SSENSE』に、ヴェトモン (Vetements) のヘッド・デザイナー、デムナ・グバサリア (Demna Gvasalia) の独占インタビューが掲載された。デムナのインタビューは、バレンシアガ (Balenciga) のアーティスティック・ディレクター就任以降初となる。
デザインの影響について:
「ブランドの美学としては、マルジェラにとてもリンクしています。私がファッションにおいての修士を得た場所といえるでしょう。生地の扱い方、裁断方法、そこから新しいものを生み出す過程まで、マルジェラでの経験が現在の私のアプローチを形作っています。」
ヴェトモンのチームについて:
「フランスやベルギーをはじめとして、シリア、ブラジル、イタリア、ルーマニア、ロシア等、小さい国連といえるぐらい多国籍なチームです。同じ物事でも異なった見解があって、例えば、私にとってのゴシックがフィンランド出身の人から見たらゴシックではないかもしれない。これはコレクションを作るにあたって、とても興味深いブレインストーミングになります。私たちは共通の着地点を探しますが、そこに辿り着くまでの道筋はそれぞれ異なるわけです。」
デザイン・プロセスについて:
「私たちはシーズン毎のテーマに沿ってコレクションを作る代わりに、アイテムを選びます。スカート?ジャケット?ピーコート?ボマージャケット?そして、それらをヴェトモンのフレームに落とし込みます。それとは別に毎シーズン、コンセプト・ピースが存在します。前後で逆に着れるリバーシブル・フーディや日常よく見かけるシンボル(メーカーのロゴ等)をあしらったアイテムがそれにあたります。」
バレンシアガでの仕事について:
「昨年の夏、彼らからオファーがあった時、2つのことを考えました。1つめは、ヴェトモンを守れるかということ。ヴェトモンをこれから先も常にインディペンデントであり、如何なる「企業」からも影響を受けてはいけない。2つめは、ヴェトモンと違ったストーリーをバレンシアガで描けるか?語りたいストーリーが他にあるのか?ということ。これらを自分の中でクリアにしてから、オファーを受けました。」
「バレシンシガでの仕事は、ヴェトモンでは絶対にやらないようなこと(ラグジュアリー・プロダクツ)に取り組むので新鮮です。価格を除けば、ヴェトモンはラグジュアリー・ブランドではないですし、そうなることもありません。」
引用元:SSENSE